サッカー選手としての飛躍を目指すサッカー留学の現実味と実例

2017年9月6日

サッカー選手としての飛躍を目指すサッカー留学の現実味と実例

かつて国の発展のために外国に派遣された人たちがいました。彼らは今でいう留学の元祖となった人たちです。もちろんその当時は、今のようにサッカー留学などは考えられませんでしたが、海外旅行が当たり前の現在では、サッカーを学ぶために、サッカーの強豪といわれる国への留学が盛んになってきました。
サッカー留学は単にサッカーのスキルアップだけでなく、留学先である国の文化や人たちに触れ、語学を学びながら広い意味での人間形成を図る目的もあります。

スポーツを身につけるには早いうちから

昔から芸事とスポーツは、「つ」のつく時から始めると良いとされていて、つまり三歳から九歳まで「3つ」「4つ」といった年齢の頃に始めたことは最も身につくと言われてきました。これは一流スポーツ選手の多くが、「つ」のつく年齢からそのスポーツを始めていたことでも裏付けられています。
しかし、サッカーの一流選手の誰もがそうではなく、主に中学から高校の過程でスキルを身につけたという選手も大勢います。遅咲きと言われる選手の中には、プロ選手になってからも成長を続けている人も少なくありません。
現実的なラインとして言えるのは、サッカー留学の適齢期は早くて小・中学生から、一般的には高校生の頃ではないでしょうか。

小学生・中学生の留学は親の負担が大きい

サッカーを年齢別でみると、小・中学生はU-12年代に分類されます。U-12年代は言わば「ゴールデンエイジ」とされ、さまざまなことを素早く習得できる時期の子供たちです。そのため、本格的な育成のためにはこの年代で海外へサッカー留学をすることが理想的だと言われています。
ただし、言葉のハンデや生活環境の変化、安全面というハードルがあるため、この場合は親が付き添う、いわゆる親子留学になることがほとんどです。この場合、片方の親が日本で収入を得て、片方の親が子供をサポートするケースや、両親共に海外で仕事を探すケースなどが考えられますが、いずれにしても親には大変な負担となるでしょう。

高校生の留学は通信教育が便利

高校生の年頃、特にU-15年代は、スキルはもちろんのこと戦術的要素の習得が重要で、海外留学では特にこの部分の育成に重点が置かれています。伸び盛りの時期のサッカー留学は世界レベルの選手育成環境を経験できるため、とても重要な育成手段なのです。
高校生でサッカー留学を考えた時、まだ高校に在学中なのでこのまませめて高校は卒業しておきたいという思いもあるかと思います。海外留学の期間にもよりますが、高校卒業資格をとるには通信教育という手段があります。サッカー留学を仲介する会社は通信制高校と提携していることが多く、通信教育を利用すれば問題なく高校卒業資格を得ることができます。

大学生・社会人からの留学はプロを視野に

大学生や社会人になってからの留学は、その人なりのプレースタイルがすでに出来上がっている状態でのチャレンジとなります。このような人におすすめなのが、サッカークラブが数多くあるヨーロッパや南米諸国への留学です。
この場合の留学は現地のサッカークラブでのトライアウトということになります。大学生や社会人はトライアウトプログラムを探して、そこからサッカーと未来の人生にトライすることがとても有意義です。
日本では声がかからなかったものの、海外のクラブチームで育成選手枠に入れるかもしれないですし、そこで実力やセンスを認められればプロ選手への道も開けます。それと同時に、異国の文化を吸収し同時に言語を学ぶことは、将来への大きなプラスになります。

具体的な留学先と留学の方法

サッカーで海外留学するには、具体的にはどのような留学先や方法があるのかを考えてみましょう。

●サッカー留学先として考えられる国々
イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、ブラジルなどが考えられます。もちろんこのほかの国もありますが、いずれもサッカーの人気が高く、レベルの高いプロリーグがある国々です。

●サッカー留学の費用は留学先次第
留学費用については、一般的な語学留学などと同じだと言われており、期間や留学先の国の事情により異なります。留学期間は、短いと3カ月、長いと6カ月~1年などで、本人の希望と行き先国の受入側サッカークラブ次第になるようです。
また、成人が留学する手段としてのトライアウトは旅費と生活費が必要で、留学でサッカークラブの育成枠に入るには旅費と生活費のほかに学費が必要で、これも行き先の国の物価事情と滞在期間次第ということになります。
ただし、多くのサッカークラブが留学生の受け入れプログラムを用意しているので、サッカークラブが事前に宿泊先などは用意してくれるように、仲介・紹介をする会社が手配をしてくれる仕組みになっています。

●目指せる職業
こうした留学で目指せる職業は、プロサッカー選手(フットサルを含む)、サッカー指導者、サッカー関連通訳などです。サッカー選手だけを目指すわけではないところに、職業の現実味もあります。

香川選手と三浦選手はサッカー留学で一流になった

●香川真司選手のケース
日本代表の10番として活躍しているMFに香川真司選手がいます。
出身地は兵庫県神戸市で、サッカーをはじめたのは幼稚園の頃です。小学1年で地元のマリノFCに、小学5年生の時には神戸NKサッカークラブ(現・センアーノ)に所属していました。小学4年で神戸市選抜のメンバーに選出され、小学5年のときに神戸NKの監督からFCみやぎバルセロナ(宮城県仙台市)へのサッカー留学をすすめられたとのことです。
香川選手はこの国内留学を実行し、仙台市立八乙女中学校に通いながらFCみやぎバルセロナのジュニアユースで練習に励みました。この国内留学がその後の香川選手の基礎を作ったと考えてもいいでしょう。
FCみやぎバルセロナでめきめきと実力を伸ばした香川選手はU-15日本代表に選ばれます。2004年には宮城県黒川高等学校に進学し、高校1年生で日本クラブユースサッカー選手権 (U-18)大会に出場、高校2年生の時にU-18東北代表に選出されました。
仙台カップ国際ユースサッカー大会での活躍を認められセレッソ大阪とプロ契約。その後はさらなる飛躍を遂げ、ドイツへの海外移籍や日本代表へ選出されるなど一流選手へと成長していきました。

●三浦知良選手のケース
次に紹介するのはサッカー留学というよりはサッカー武者修行という表現のほうが正しいかもしれません。サッカー海外留学のパイオニアであり日本サッカー界の生ける伝説である、キングカズこと三浦知良選手です。
三浦選手は1982年12月に私立静岡学園高校1年生の修了を待たずして中退、ブラジルに単身渡航しCAジュベントスの育成組織へ留学しました。
1984年にジュベントスからキンゼ・デ・ジャウーへ移籍するも、一時は挫折し日本への帰国も考えます。しかしそこで目にした、現地の貧しい少年達が裸足でぼろぼろのサッカーボールを蹴っている姿に奮起し、キンゼ・デ・ジャウーの育成組織で頭角を現すと、名門であるサントスFCとのプロ契約を勝ち取りました。
その後、様々なブラジルのプロチームに所属しながら更に実力を伸ばし、ブラジルでも有名な選手となるまでの成長を遂げました。1990年7月、三浦選手はJリーグの発足に合わせて凱旋帰国。その後の大活躍はサッカーファンなら誰もが知るところですよね。

こうしたパイオニアたちの時代と比べると、今はサッカー留学のノウハウや成功例も多くなり、サッカー留学を仲介する業者もあるため、気持ちさえあれば誰もが留学に挑戦できる時代になりました。
今後はますます海外留学を目指す若者が増え、世界中のクラブで日本人選手が活躍する姿が見られるかもしれませんね。

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