FIFAだけじゃない、もう1の世界ランキング(IFFHS 世界ランキング)
サッカーの世界ランキングといえばFIFAランクが有名ですが、その他にも様々な世界ランキングがあることをご存じでしょうか。
国際サッカー歴史統計連盟(IFFHS)は、世界クラブランキング、世界得点王など、FIFAとは違ったユニークな記録を数多く発表しています。
いくつかランキングをご紹介しましょう。
世界クラブランキング(2013年6月~2014年5月)
| No. | クラブ名 | 国 |
|---|---|---|
| 1 | バイエルン・ミュンヘン | ドイツ |
| 2 | レアル・マドリード | スペイン |
| 3 | アトレティコ・マドリッド | スペイン |
| 4 | CAラヌース | アルゼンチン |
| 5 | アトレティコ・ナシオナル | コロンビア |
| 6 | FCバルセロナ | スペイン |
| 7 | セビージャ | スペイン |
| 8 | ユベントス | イタリア |
| 9 | アーセナル | イングランド |
| 10 | ベンフィカ | ポルトガル |
| 11 | ナポリ | イタリア |
| 12 | FCバーゼル | スイス |
| 13 | フィオレンティーナ | イタリア |
| 14 | パリ・サンジェルマン | フランス |
| 15 | ザルツブルグ | オーストリア |
| 16 | ルドゴレツ | ブルガリア |
| 17 | ボルシア・ドルトムント | ドイツ |
| 18 | プルゼニ | チェコ |
| 19 | ベレス・サルスフィエルド | アルゼンチン |
| 20 | アトレチコ・ミネイロ | ブラジル |
欧州で圧倒的な強さを示し、「ストップ・ザ・バイエルン」というスローガンまで生んだバイエルン・ミュンヘンが、1位になっています。
監督はFCバルセロナの黄金時代を作り上げた、ジョゼップ・グアルディオラ。
名匠の強豪チーム作りは、率いる国が変わっても安定しています。
2014年FIFAワールドカップブラジル大会では、そのバイエルン・ミュンヘン所属の選手を大量起用したドイツが優勝しました。
ランキングの仕方
過去の成績やクラブの運営状況等は一切考慮に入れず、過去12ヶ月の国内および国際大会における結果のみを基準に算出されるランキングです。
【ポイント獲得基準】
・世界各国の国内選手権を、4つのレベルに分けます。(4が最上位)
・リーグ戦、国内カップ戦、国際カップ戦の勝ち/負け/引き分けでポイントを付与します。
・高レベルに所属するチームほど加算ポイントが多くなり、優位になります。
【問題点など】
・試合数が多ければ多いほど有利になります。各国リーグの試合数が異なることを考慮していません。
・設定ポイントが妥当かどうかの議論があります。
・南米のクラブは試合数も多いので、欧州のクラブよりも有利になりうるルールです。
世界得点王(1部リーグ)
| 年 | 選手名(所属クラブ) | 出身国 |
|---|---|---|
| 1997年 | ハカン・スクール(ガラタサライ) | トルコ |
| 1998年 | ハイメ・フアン(カビエデス・グアヤキル) | エクアドル |
| 1999年 | マリオ・ジャルデウ(ポルト) | ブラジル |
| 2000年 | マリオ・ジャルデウ(ポルト) | ブラジル |
| 2001年 | ホセ・アルフレド・カスティージョ(サンタ・クルス) | ボリビア |
| 2002年 | ホアキン・ボテーロ(ラ・パス) | ボリビア |
| 2003年 | ホセ・カルドーソ(トルカ) | パラグアイ |
| 2004年 | パトリツィオ・カラス(カラメ) | チリ |
| 2005年 | クレメルソン・アラウージョ(ガンバ大阪) | ブラジル |
| 2006年 | クラウス・ヤン・フンテラール(アヤックス) | オランダ |
| 2007年 | アルフォンソ・アウベス(ヘーレンフェーン) | ブラジル |
| 2008年 | ルーカス・バリオス(コロコロ) | アルゼンチン |
| 2009年 | マルク・ヤンコ(ザルツブルグ) | オーストリア |
| 2010年 | ルイス・アルベルト・スアレス(アヤックス) | ウルグアイ |
| 2011年 | アレクサンドルス・セクライエフス(トランス・ナルバ) | ラトビア |
| 2012年 | リオネル・メッシ(FCバルセロナ) | アルゼンチン |
世界各国の1部リーグ公式戦で、1年間に最も多くの得点を挙げた選手が並んでいます。
リーグのレベルなどは全く考慮されていませんが、どのリーグでも世界で1番得点を挙げるということは素晴らしいことですね。
世界得点王(国際大会)
| 年 | 選手名 | 所属クラブ |
|---|---|---|
| 1991年 | ジャン・ピエール・パパン | オリンピック・マルセイユ |
| 1992年 | デニス・ベルカンプ | アヤックス |
| 1993年 | サイード・アル=オワイラン | アル・シャバブ・リヤド |
| 1994年 | フリスト・ストイチコフ | FCバルセロナ |
| 1995年 | ユルゲン・クリンスマン | トッテナム・ホットスパーFC / バイエルン・ミュンヘン |
| 1996年 | アリ・ダエイ | ペルセポリスFC |
| 1997年 | ロナウド | FCバルセロナ / インテル・ミラノ |
| 1998年 | ヤシム・アル・フーウェイディ | クウェート |
| 1999年 | ラウール | レアル・マドリッド |
| 2000年 | リバウド | FCバルセロナ |
| 2001年 | ハニ・アル・ダバト | サラーラ |
| 2002年 | ルート・ファン・ニステルローイ | マンチェスター・ユナイテッド |
| 2003年 | ティエリ・アンリ | アーセナル |
| 2004年 | アリ・ダエイ | ペルセポリスFC |
| 2005年 | アドリアーノ | インテル・ミラノ |
| 2006年 | ウンベルト・スアソ | コロコロ |
| 2007年 | トレゾール・ムプトゥ・マビ | DRコンゴ |
| 2008年 | レアンドソン・ディアス | アル・ムハラク |
| 2009年 | 岡崎慎司 | 清水エスパルス |
| 2010年 | バデル・アル・ムトワ | アル・カディシア |
| 2011年 | リオネル・メッシ | FCバルセロナ |
| 2012年 | リオネル・メッシ | FCバルセロナ |
A代表の公式戦、オリンピック代表の最終予選、クラブの国際大会における得点で評価されるランキングです。
2009年には、岡崎慎司選手が入っています。
この年はコートジボワールのドログバと15ゴールで並んでいたのですが、A代表でのゴールで上回ったため、1位にランクインしました。(岡崎選手の15ゴールは、全てA代表での得点)
その後ドイツに移籍した現在は、歴代世界得点王として恥じない活躍を見せていますね。
世界最優秀クラブ監督
| 年 | 監督名 | クラブ名 |
|---|---|---|
| 1996年 | マルチェロ・リッピ | ユベントス |
| 1997年 | オットマール・ヒッツフェルト | ボルシア・ドルトムント |
| 1998年 | マルチェロ・リッピ | ユベントス |
| 1999年 | アレックス・ファーガソン | マンチェスター・ユナイテッド |
| 2000年 | カルロス・ビアンチ | ボカ・ジュニアーズ |
| 2001年 | オットマール・ヒッツフェルト | バイエルン・ミュンヘン |
| 2002年 | ビセンテ・デルボスケ | レアル・マドリッド |
| 2003年 | カルロス・ビアンチ | ボカ・ジュニアーズ |
| 2004年 | ジョゼ・モウリーニョ | チェルシー |
| 2005年 | ジョゼ・モウリーニョ | チェルシー |
| 2006年 | フランク・ライカールト | FCバルセロナ |
| 2007年 | カルロ・アンチェロッティ | ACミラン |
| 2008年 | アレックス・ファーガソン | マンチェスター・ユナイテッド |
| 2009年 | ジョゼップ・グアルディオラ | FCバルセロナ |
| 2010年 | ジョゼ・モウリーニョ | インテル・ミラノ / レアル・マドリード |
| 2011年 | ジョゼップ・グアルディオラ | FCバルセロナ |
| 2012年 | ジョゼ・モウリーニョ | レアル・マドリッド |
名匠と呼ばれる監督の中でも、リッピ監督、ファーガソン監督、デルボスケ監督、モウリーニョ監督、グアルディオラ監督は近年でもトップクラスの結果を出しています。
複数回受賞も頷けますね。
世界最優秀代表監督
| 年 | 監督名 | 率いた国名 |
|---|---|---|
| 1996年 | ベルティ・フォクツ | ドイツ |
| 1997年 | マリオ・ザガロ | ブラジル |
| 1998年 | エメ・ジャケ | フランス |
| 1999年 | バンデルレイ・ルシェンブルゴ | ブラジル |
| 2000年 | ロジェ・ルメール | フランス |
| 2001年 | マルセロ・ビエルサ | アルゼンチン |
| 2002年 | ルイス・フェリペ・スコラーリ | ブラジル |
| 2003年 | ジャック・サンティーニ | フランス |
| 2004年 | オット・レーハーゲル | ギリシャ |
| 2005年 | カルロス・アルベルト・パレイラ | ブラジル |
| 2006年 | マルチェロ・リッピ | イタリア |
| 2007年 | ドゥンガ | ブラジル |
| 2008年 | ルイス・アラゴネス | スペイン |
| 2009年 | ビセンテ・デルボスケ | スペイン |
| 2010年 | ビセンテ・デルボスケ | スペイン |
| 2011年 | オスカル・ワシントン・タバレス | ウルグアイ |
| 2012年 | ビセンテ・デルボスケ | スペイン |
FIFAワールドカップにまつわる11のジンクスでも触れたように、強豪国の代表監督は、基本的に自国監督を招聘します。
近年ではスペインの黄金時代を築き上げたデルボスケ監督が印象的ですが、4年間で3回の最優秀監督受賞は驚異的です。


